父回想録:余命..2

個別記事の管理2014-08-17 (Sun)

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病室へ戻ってから、父にIVHの話をする。
父にはわからないさ.....
でも、飲まず食わずの状態では、栄養剤を入れることが命綱でもある。
治療薬ではないけれど、「これで少しでも楽になれるといいね」と言い、
サインをして早々に看護師に渡した。

もう一つは、緩和病棟に移る件である。
現在、まだ普通の病棟にいるわけで、治療の対象だった帯状疱疹は完治している。
幾度となく緩和病棟に移ろうと話をするのだが、途端に表情が曇る。
どうしても、父の中では「死に場所」みたいに思っているのだろうか.....

決してそんなことはないのだと幾度と話をしたのだが、
結局のところ濁したまま終わってしまうのだ。

私的には、ここの病棟の看護師さんに申し訳なく思っていた。
治療を必要とする患者さんで忙しい中、父にも、手を掛け、気を掛けてくれている。
緩和病棟の看護師さんの話だと、普通病棟は看護師1に対し患者は10。
緩和病棟だと、看護師1に対し患者は7と定められているのだそうだ。
心のケアも十分出来るように、少しゆとりを持たせているとのことだった。
それを聞いていただけに.....と思うのだが、本人がなかなかその気にならない。

医者も、「ご本人さんの気持ちが一番大事だから、ここにいてくれてもいいですよ」と
おっしゃって下さるのだが、現場を働く看護師さんになんだか申し訳ない思いがした。

そんな話を父としていても、途中でスーッと眠りに入っていきそうになる。
ここで無理に話し掛けていても頭には何も入ってこないのだろうな~と思う。
先生の話を聞いて、薬のせいだったのだと納得した。




そんなところへ、お世話になるはずだった緩和病棟の看護師さんが来た。
ずっと話がしたいと思っていたので、会えた偶然に感謝した。

別室で色々話し、先ほどあと数週間であると医者から告げられたと伝えた。

現在は直ぐに緩和へ入院できる状況ではないとのこと。満室らしい。
予約をしたところで、間に合うか.....との感じである。

でも、とりあえずどんな所なのか、なかなか行けないでいたので見学させてくれると。
父にも様子を見ながら見学してもらおうと何度か足を運んでくれたようなのだが、
やはり表情が曇るので、無理はしなかったとのこと。

今も、ベッドのまま行ってみますか?と父にも声を掛けてくれたのだが、
「いづれは行かなきゃならんな....でも、今はたいぎだ(億劫だ).....」と。

それでも、私が見てきて感想を聞く、と言うので、連れて行ってもらった。


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伺っていた通り、バタバタと看護師さんが忙しく歩き回る病棟とは違い、
本当に静かだった。
私的には、こちらの方が落ち着けるのではないか、と思った。
看護師さんたちもゆったりしていて、父もゆっくり話を聞いてもらえるだろうと思った。


父の病室へ戻る道すがら、たくさんの患者さんを診ている緩和の看護師さんに、
「数週間って....一週間.....とかですかね....?」と聞いてしまった。
「答えづらいことをごめんなさいね」と付け加えた。


確かにね、仮にそうであっても、「あと2、3日ですね」なんて誰も言えないけど、
なんか、覚悟もしていて、わかっているんだけど、
気休めでもいいから慰めて欲しかったのかもしれない...

看護師さんは優しく微笑んで、
「今ね、私の手元にはなんの数値も資料も無いけど、
 お父様と話した感じのエネルギーが、あと一週間だとは思えないな」と。


しかし、大部屋だった父が、あまり容態が良くないと個室へ移動したのは
その翌日のことだった。





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